タブレットが教科書になり、辞書を持たずに登校する。
宿題のQRコードを読み込まないと解けない問題がある。
AIに質問すれば、すぐに答えが返ってくる。
それが今の子どもたちの日常になっています。
便利な時代に生まれた子どもたちの未来は、きっと豊かなものになるでしょう。
でも、今まさに子育て真っ最中の私には、ひとつの疑問が頭を離れませんでした。
「自分でどう思うか、感じるか。それを考える力は、本当に育っているだろうか?」

答えは、検索できない
コロナをきっかけに、小学校ではタブレットを使った学習が少しずつ増えていきました。
そして、息子が中学生になったとき、私はその変化をはっきりと感じました。
学校の授業はデジタル中心になり、自分で考える前に画面に答えを求めるようになっていく。
会話が減り、感情を言葉にすることが苦手になっていく。それは単なる「思春期」ではなく、考えることを少しずつやめていく習慣が身についてしまっているように見えました。
AIや検索エンジンが進化するほど、「自分はどう思うか」を問われる場面は少なくなっていきます。けれど、人生の大切な場面で必要なのは、まさにその力です。
嫌なことがあったとき、どう感じたか。
相手がどんな表情をしているか。
この食べ物はおいしいのか、そうでないのか。
そういった小さな気づきを積み重ねることが、子どもの心を育て、やがて健康な体と豊かな人間関係につながっていくと、私は信じています。

梅の剪定で、息子がぽつりと話した
あるとき、デジタル漬けの日々を送っていた息子に、一緒に梅の木の剪定をお願いしてみました。
最初は「めんどくさい」と言っていた息子が、木に触れているうちに手が痒くなって嫌がったり、大きくなった梅の木を一緒に眺めたり…。
そして、ぽつりぽつりと日常の出来事を話し始めたのです。
その会話は、画面の前では生まれなかったものでした。
手を動かすこと、匂いを嗅ぐこと、肌で感じること。
そういうアナログな経験や時間が、子どもの感覚を呼び覚まし、親子のつながりを深めるきっかけになると気づきました。

こども薬膳が大切にしていること
こども薬膳の講座では、「親子でつながる時間」をとても大切にしています。
梅仕事、味噌作り、薬膳茶。
手を動かしながら、一緒に匂いを嗅いで、「これどう思う?」と語り合う。その時間の中に、子どもの感性を育てるヒントがたくさんあります。
学校では教えてくれないことを、家庭で、お母さんが伝えていける。
デジタルが答えてくれない「どう感じるか」を、食卓の時間の中で育てていける。
それがこども薬膳の、変わらない思いです。

変えられないなら、家庭からはじめよう
学校教育をすぐに変えることはできません。デジタル化の流れを止めることも難しい。
でも、毎日の食事は変えられます。
一緒に何かを作る時間は、今日からでも作れます。
便利さと不便さのバランスを、家庭の中で意識的に取り戻していくこと。
それが、デジタル化が進む今の時代に、私たち親にできる大切なことの一つではないでしょうか。
こども薬膳は、そのための小さなきっかけを、これからも届け続けます。
ママのご飯には、無限の可能性がある。 と、私は信じています。
「子どもが喘息になってしまったとき、周りに聞いても、みんな病院に行くことしか教えてくれなかった。」
誰も教えてくれない、
誰も答えてくれない、
誰も変えられないと思ってる。
それなら、私がやるしかない。この子の母である、私がやらないでどうする!
そんな想いから、こども薬膳ははじまりました。
「おうちでできること」を知っている人が、いなかった
子どもが体調を崩したとき、親がまず思うこと。
それは「何かしてあげたい」という気持ちです。
病院に行くことはもちろん大切です。
でも、日々の食事で体質を整えること、季節の変わり目に取り入れたい食べ物のこと、咳が出ているときに作れる一品のこと。
そういった「おうちでできること」を、気軽に教えてくれる人がいない、という現実がありました。
ネットで検索すれば情報は出てきます。でも、自分の子どもを目の前にして、「この子に今必要なのは何か」を判断できる知識と自信を持っているお母さんは、まだまだ少ない。
その「空白」を埋めたいという思いから、こども薬膳は生まれました。

ママのご飯が、子どもを変える
薬膳というと、難しそう、特別な食材が必要そう、と感じる方も多いかもしれません。
でも、こども薬膳が伝えているのは、毎日の食卓でできることです。
咳が続くお子さんに、梨と蜂蜜のドリンクを。
顔がむくんでいたら、ハトムギ入りのお味噌汁を。
少し体がだるそうなとき、元気を足してあげる食材をそっと添えて。
特別な日のご飯ではなく、毎日の食事に少しの意図を加えること。それだけで、子どもの体は変わり始めます。
「お母さんが作ってくれたこれを飲んだら、気分がよくなった」
その経験が、子どもの心に深く刻まれます。
食べることは、ただの栄養補給ではなく、愛情の伝達であり、信頼関係の積み重ねなのです。
自分の子どもを、自分の目で見てほしい
情報があふれる時代だからこそ、こども薬膳が大切にしていることがあります。
それは、「今、目の前にいるあなたのお子さんを見ること」です。
誰かが言っていたからこれを食べさせる、ではなく。
今日のあの子の顔色、食欲、表情から、何が必要かを感じ取ること。
むっつりしているのか、目が輝いているのか。おいしいと言って食べているのか、箸が進んでいないのか。
そのアンテナを磨くこと、それがこども薬膳を学ぶ意味の一つです。
マニュアルは参考にできますが、あなたのお子さんの答えは、あなたにしか出せません。

ご飯を通じて、伝わるもの
食べることは、人間が生きていくための本能です。だから、食卓は最も自然に「伝える場」になります。
思春期で口数が減った子どもも、ご飯のときは向き合わざるを得ない。嫌いな食材でも、「どんな味がする?昨日と違う?」と聞いてみると、案外答えてくれたりします。
食を通じた会話は、子どもの感性を刺激し、コミュニケーション能力を育て、自分の気持ちを言葉にする練習にもなります。
ママのご飯には、栄養だけじゃない。安心、温かさ、愛情、そして「私を見てくれている」という感覚が込められています。
それを、もっと多くのお母さんに知ってほしい。そして、自信を持って台所に立ってほしい。
こども薬膳は、そのためにあります。
あなたのご飯が、子どもの未来をつくる
毎日のご飯は、積み重なっていきます。
特別でなくていい。完璧でなくていい。ただ、少しだけ意識を持って、目の前の子どもを見ながら作るご飯には、どんなサプリメントにも代えられない力があります。
ママのご飯には、無限の可能性がある。
その可能性を、一緒に広げていきましょう。
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