「睡眠時間は足りているはずなのに、朝から疲れた顔をしている」
「起きられない日が続いていて、心配になる」
こうしたお悩みを持つお母さんは、実は少なくありません。
子供が朝起きられない、だるさが続くという症状は、医学的には「起立性調節障害」という名前で知られています。
一方で、東洋医学・中医学の視点では、この状態は「血(けつ)の不足」とも関係していると考えます。
今回は、こども薬膳の立場から、この「血の不足」という考え方と、ご家庭の食事でできることについてお伝えします。

「朝起きられない」は、医学的にも知られた症状
朝の起床困難、体のだるさ、頭がぼーっとする、めまいといった症状は、思春期前後の子供によく見られるものです。
検査では明らかな異常が見つからないことも多く、「怠けている」「甘えている」と誤解されやすいのが特徴です。
中医学では、こうした状態の背景には「気」と「血」の両方が不足していると考えられています。
特に第二次性徴期である思春期は、多くの気と血を必要とするので、食べているようでも不足していた。ということも起きやすいのです。
我が子も思春期真っ盛り!
今まで感じていなかった血の不足がちらほら見られるように…。
※こうした症状が続く場合は、まず医療機関でのご相談をおすすめします。本記事は、日々の食事でできるケアの視点としてご参考にしてください。

「血の不足」とは何か
薬膳でいう「血」は、単に血液の量を指すのではありません。
体の各部に栄養を届け、心を安定させる働きを持つものとされています。
血の不足=貧血とは限らないのです。
この「血」が不足すると、体だけでなく、気持ちの安定にも影響が出てくると考えられているからです。
特に湿気の多い季節は、胃腸の働きが落ちやすく、消化吸収の力が下がることで「血」を作る力も低下しやすくなります。
「熱はないのに、だるさだけが続く」
というのは、季節の変わり目によく見られる体のサインの一つです。
こんなサインは「血の不足」かもしれません
血の不足は、必ずしも医学的な「貧血」とは限りません。
検査では引っかからなくても、体は次のようなサインを出していることがあります。
- 朝から疲れている
- 顔色が白く、元気がない
- 足がつる、足が痛む
- 爪が薄い、縦筋がある
- 少し動くと動悸や息切れがある
- 忘れっぽくなる、集中力が低下している
- 夢見が悪い、夜に何度も起きる
いくつか当てはまる場合は、「血を補う」ことを意識した食事を、生活の中に取り入れてみることをおすすめします。

子供の血を増やす食材|レバー・なつめ・黒木耳
レバー
血の不足には、レバーが効果的とされています。鉄分をはじめ、血を作るために必要な栄養が豊富に含まれているのが特長です。
ただし、胃腸が弱りやすい時期はレバーが重く感じられて食べにくいお子さんもいます。しんどそうなときは無理せず、他の食材で代用してあげてください。
おすすめメニュー:レバー入りニンジンつくね
つくねにすることで、レバーが苦手な子供でも食べやすくなります。こども薬膳の書籍にも登場している人気メニューです!
なつめ
なつめは、子供でも食べやすい薬膳食材です。
すぐに効果を感じるわけではありませんが、毎日1個ずつ続けることで、体調の変化を感じることがあります。
おすすめメニュー:なつめのスープ
そのまま食べることも多い食材ですが、胃腸への負担が気になるときはスープやトマトソースに入れて煮込むのがおすすめですよ。
黒木耳(きくらげ)
血を作る働きがあるとされるキノコの一種です。レバーが重くて食べられないときの代用にもなります。
味の主張が強くないため、子供にも取り入れやすい食材です。
おすすめメニュー:黒木耳入り味噌汁
乾燥したまま鍋に入れるだけなので、毎朝の味噌汁に取り入れやすい食材ですよ!

「血を補う」ことで変化があった、ある親子のお話
こども薬膳の講座にご参加いただいているお母さんから、こんなお話をいただきました。
血の不足を意識した食事を続けたことで、夜の睡眠の質が上がり、体をしっかり休められるようになったというお子さん。
朝から元気に起きて、学校に行けるようになったそうです。
「だるくて起きられない」ということが少しずつなくなり、日中も楽しく学校に通えるようになったことが、何より安心できたとお話しくださいました。
体の状態を知り、食事で整えていくことが、子供自身の毎日の過ごしやすさにつながっていく。そんな実例の一つです。

どんな時も、できることはある
「あ、この症状は血の不足かもしれない」
それがわかるだけで、お母さんの気持ちは大きく変わります。
朝、子供が起きられないと、不安になってしまうものです。
でも、体の状態を知っていれば、「じゃあ、今日のご飯はこれにしよう」と、考え方を切り替えることができます。
その小さな積み重ねが、子供をサポートする力になっていきます。
こども薬膳が、子育てを頑張るお母さんの心の支えになれますように。
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