
守りたい一心で始めた「無添加ママ」の日々
必死の思いで激痛と戦い、ようやくわが子を腕に抱いたあの日。
しわしわで温かいその小さな存在を感じた瞬間、人生で一番の感動を覚えました。
「この命を、何があっても守り抜かなければならない」
「健康で、幸せな毎日を過ごしてほしい」
母親になった喜びと共に、私は心からそう誓いました。
それからの私は、子どもの口に入れるものには細心の注意を払うようになりました。
健康的な食事、健康的な生活。
それが母親としての使命だと信じて疑わなかったんです。
しかし、現実は…。
スーパーのお菓子コーナーで
「これ、おばあちゃんに買ってもらったよ!また食べたい!」
と着色料たっぷりのお菓子を欲しがるわが子。
私の知らないところで、私が必死に遠ざけてきたものが子どもに与えられている。
その事実に、私の心はざわつきました。
「神経質すぎるんじゃない?」
「そんなに気にしなくても大丈夫だよ」
周囲からの悪気のない言葉や、少し冷ややかな視線。
「なぜそれを選ばないのか」
を誰にでも納得できるように説明する知識も、自分の選択に胸を張るための根拠もなかった当時の私は、ただただ孤独でした。
守りたい一心で始めたはずだったことが、いつの間にか私を追い詰め、周囲との壁を作ってしまっていたように思います。
「いいことをしているはずなのに…なんでこんなに苦しいんだろう?」
その理由も当時の私はわからずにいました。

突然の「小児喘息」宣告。崩れ去った私の自信
そんなある日、わが子に異変が。
最初はただの風邪だと思っていた咳が、日を追うごとに激しくなり、ヒューヒューと苦しそうな呼吸に変わっていったのです。
慌てて駆け込んだ病院で告げられた診断は、「ハウスダストとダニのアレルギーによる、小児喘息」でした。
「どうして!?あんなに気をつけてきたのに……」
頭の中が真っ白になりました。
外食を避け、添加物を遠ざけ、必死に守ってきたつもりだったのに、なぜこの子はこんなに苦しまなければならないのか。
追い打ちをかけるように、周囲からは
「掃除が十分じゃないからだ」
「お前の体質が遺伝したんだ」
といった言葉を言われることも。
一番辛いのは、苦しくて眠れないわが子。
それなのに、私は自分を責めることしかできませんでした。
「私が悪い育て方をしたから、この子をこんな目にあわせてしまったのかもしれない」
暗い穴の底に一人で取り残されたような、逃げ場のない絶望感でした。
毎日、朝晩欠かさず飲ませる薬。
どこへ行くにも持ち歩く吸入器。
医師に「いつやめられるかはわからない」と言われたステロイド。
副作用への不安に怯えながら、それでも目の前の咳を止めるためには、薬を飲ませることしかできない。
当時、自宅で料理教室を主催していた私は、自身の子どもにも、生徒さんにも添加物に気を使い、体にいいご飯を作っているつもりでした。
「母親なのに、薬を飲ませることしかできないの?」
「元気になるのを、ただ待つことしかできないの?」
「私の努力は一体なんだったの?」
そんな無力感と憤りに、毎日押しつぶされそうになっていました。

「肺と大腸は繋がっている」
絶望の中で見つけた一筋の光
私は、何かに取り憑かれたように解決策を探し始めました。
スイミングに通わせ、
グルテンフリー、腸活、マクロビ、重ね煮……思いつく限りの健康法を10種類以上試しました。
それでも、季節の変わり目にはまた咳き込み、薬の数が増えていく。
そんな時、ある知人が何気なくかけてくれた言葉が、私の運命を変えたのです。
「薬膳の考え方では、肺と大腸には深い繋がりがあるんだよ」
はじめて聞いたとき、私はただただ驚きました。
「呼吸器と、お腹がつながっている? どういうこと?」
すぐさま本を買い込み、貪るように読みました。
そこで出会ったのが、対症療法としての「お薬」も大切にしながら、不調の根本的な「原因」に働きかける、薬膳の知恵でした。
「私が悪かったわけではない。体の仕組みを知れば、今からでもこの子を健康にできるんだ!」
そう確信した瞬間の、あの体の奥から熱いものが込み上げるような安心感を、私は一生忘れません。
あの時、病院の先生に、あるいは誰かに、ただ一言こう言ってほしかった。
「喘息は長期の付き合いになるけれど、ママにもできることがあるよ。
食事ケアも一緒にやってみようね」
その一言があれば、私はあんなに自分を責め、孤独に震えることはなかったはずです。

薬膳が教えてくれた「ママだからこそ、できること」
薬膳を学び、日々の食事に取り入れ始めてから、私たちの毎日は劇的に変わりました。
あんなに手放せなかった吸入器や薬と、さよならできたこと。
月に2回の通院もなくなり、元気いっぱいの子どもと笑い合う自由な時間が増えたこと。
そして、何より。
毎日の献立作りの時間が「ただの家事」から「わが子の未来を作る、大切な時間」に変わりました。
かつて「無添加ママ」と孤独の中にいた私は、もういません。
今は、「ちょっとした不調なら、あの食材でコントロールできる」という揺るぎない自信があります。

そして、私の元には、かつての私と同じように不安で、悔しくて、何もできなくて……
「なんとかしたい!」と集まってきてくれたママたち
がたくさんいます。
子どもの不調を、ただ見守るしかできずに、泣いていた彼女たち。

でも今は、
「ママだからこそ、できることがある!」
と目を輝かせ、日々のごはん作りを楽しんでいます。
「先生、子どもの鼻水の色を見て、夕飯にこの食材を使いました!」
「薬に頼る前にできることがある。その安心感が、私を救ってくれました」
そんな報告を受けるたび、ママが作るご飯の、無限の可能性を信じずにはいられません。
私たちの作るご飯が、子どもの体を変え、心を変え、未来を変える。
そんな自信に溢れたママたちが、ここにはたくさんいます。

わたしの夢:孤独な子育てに「お守り」の光を
私の夢。
それは、孤独な子育ての中に「一本のお守り」になる光を灯すように、こども薬膳の知識をすべての子育て世代へお伝えすることです。
諦めないで。大丈夫。
「ママだからこそ、できることがあるよ」
あの日、孤独と無力感に襲われていた自分に、かけてあげたかったこの言葉。
今、もしあなたが一人でわが子の不調に悩み、自分を責めているのなら、どうかこの言葉を受け取ってください。
365日、10年で1万回を超える食事の選択。
「子どもの症状や成長に必要な食べ物を選ぶ」
のと、
「何も考えずに好きなものを食べさせる」
のとでは、10年後、20年後の子どもの体は全く変わってきます。
ママが選ぶ食材、ママが作るご飯が、お子さんの一生の健康財産になり、あなた自身の「母親としての自信」を育んでいきます。
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今日も、あなたの愛情たっぷりのご飯が、あなたと大切なお子さんの心と体を、穏やかに、強く包み込んでくれますように。
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