
「最近、うちの子の鼻炎がひどくなった気がする」
「しっかりスキンケアしているのに、肌がカサカサして痒そう」
ママにとって、子どもの体調不良やアレルギー症状の悪化は、自分のこと以上に胸が痛むものですよね。実は、その不調の原因は意外なところに隠れているかもしれません。
こんにちは。今回は、多くの方が陥りがちな「食べ過ぎとアレルギーの関係」、そして東洋医学の知恵を使った「正気(せいき)と邪気(じゃき)」の考え方について詳しくお話しします。
今のシーズン(冬から春先)は、特に注意が必要な時期です。お子さんの健やかな毎日を守るために、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
子どもの体調不良、その前日に何をしましたか
お子さんの体調が崩れたとき、私たちはつい「ウイルスをもらってきたかな」「寒かったからかな」と外側の原因ばかりを探してしまいがちです。
でも、一度立ち止まって思い出してみてください。
「不調になる直前、どんな生活をしていましたか」
「昨日の夜、何を食べましたか」
実は、体調不良のサインが出る前には、必ずと言っていいほど予兆やきっかけがあります。その大きなヒントを握っているのが、日々の食事と生活習慣なのです。
薬膳で考える病気の原理:正気 vs 邪気

なぜ人は病気になるのか。考えたことはありますか?
実は、特別な医学知識を勉強せずとも、中医学には「正気(せいき)」と「邪気(じゃき)」という、とても分かりやすい考え方があります。
正気とは
いわゆる免疫力や自己治癒力のことです。体に備わっているバリア機能だと思ってください。この力が強いと、少々のウイルスや環境の変化には負けません。
邪気とは
ウイルス、細菌、寒さ、乾燥、ストレスなど、外から体を攻撃してくる悪いエネルギーのことです。
どちらが勝つかで体調が決まる
この二つの勢力図によって、私たちの体調は決まります。
- 正気が邪気に勝っている状態
体調は安定し、元気でいられる状態です。 - 邪気が正気に勝ってしまった状態
バリアを突破され、風邪をひいたりアレルギーが悪化したりします。
いつもは抑えられているアレルギー症状が急にひどくなったという時、それはお子さんの体の中で正気が弱まり、邪気に負けてしまっている状態なのです。
ママに知ってほしい正気が弱まる原因
では、なぜ大切な正気が弱まってしまうのでしょうか。主な原因をチェックしてみましょう。
- 大きな病気や長引く不調の後
体力が削られているため、バリア機能が低下しています。 - 睡眠不足や眠りが浅い
体が回復する時間が足りず、正気が養われません。 - 疲れの蓄積
遊びすぎや習い事の詰め込みすぎなど、エネルギーの消耗が激しい状態です。 - 精神的なストレス
環境の変化や、ママの不安を敏感に感じ取ってしまうことも影響します。 - 油物や甘いものの過食
これらは消化に非常に大きなエネルギーを必要とし、正気を消耗させます。 - 食べ過ぎや偏食
胃腸に負担がかかると、体全体のエネルギー効率が悪くなります。
ここで注目してほしいのが、後半の食事に関する項目です。
なぜ食べ過ぎがアレルギーを悪化させるのか

たくさん食べるのは元気な証拠と思われがちですが、実は食べ過ぎは内臓、特に消化器系に猛烈な負担をかけます。
薬膳では、消化を司る「脾(ひ)」が弱ると、体の中に「湿(しつ)」という余分な水分やゴミが溜まると考えます。このゴミが熱を持ったり、体内の巡りを邪魔したりすることで、以下のような症状として現れます。
- 鼻の粘膜が腫れて鼻詰まりがひどくなる
- 喉に痰が絡み、咳が出やすくなる
- 皮膚に湿疹や赤み、強い痒みが出る
特にお誕生会やイベントで、唐揚げやポテト、ケーキなどをたくさん食べた日の夜や翌朝にお子さんの鼻水が止まらない、あるいは体をポリポリ掻いているといった経験はありませんか。
それは体が「もう処理しきれないよ」と出しているサインなのです。
今のシーズンに気をつけたいポイント
今の時期は、空気が乾燥し、気温の変化が激しい冬から春への移行期です。
冬の冷えによって内臓の働きが鈍くなっているところに、春の芽吹きとともに花粉などの外の邪気が増え始めます。冬の間にお家の中で過ごすことが多く、ついつい甘いものや温かいこってりした料理を食べ過ぎていませんか。
体内に食べ過ぎによるゴミが溜まった状態で春を迎えると、アレルギー症状は例年以上に悪化しやすくなります。今、この時期に胃腸を整えておくことが、春先を笑顔で過ごすための最大の秘訣です。
食べ過ぎをリセットするおすすめ食材

「昨日ちょっと食べ過ぎさせちゃったかも」という時に、ママに活用してほしい食材をご紹介します。これらは胃腸の停滞を解消し、消化を助けてくれる心強い味方です。
- 大根、かぶ、人参 これらは消化を促進し、気を巡らせてくれます。
- キノコ類、わかめ 食物繊維が豊富で、体内のデトックスを助けます。
- 麹調味料(塩麹・醤油麹など) 発酵の力で腸内環境を整え、消化をスムーズにします。
- 山査子(さんざし) 特に肉類や油物の消化を助ける特効薬として知られています。
食べ過ぎた翌日は、大根のお味噌汁にしたり、たっぷりのお野菜と麹を使った優しいスープにして、胃腸を休ませてあげましょう。
一番の効果は引き算の食事
色々な食材を紹介しましたが、実はアレルギーっ子にとって一番効果があり、かつ簡単なケアがあります。
それは、食べ過ぎないこと。
栄養を足すことばかり考えがちですが、不調の時は「引く(休ませる)」ことが何よりの薬になります。
「お腹が空いていないなら一食抜いても大丈夫」
「今日は腹八分目にしておこうね」
そんなママの判断が、子どもの正気を守る第一歩になります。
正気を保ってアレルギーに負けない体づくりを

子どもの体調は、日々の小さな積み重ねでできています。 正気を強く保つためには、睡眠、休息、そして何より「胃腸に負担をかけない食事」が不可欠です。
アレルギー症状が悪化して薬に頼る前に、まずは昨日のお食事を振り返ってみてください。ママのちょっとした意識の変化で、お子さんの肌も、鼻の通りも、ぐっと楽になるはずですよ。
今日から「腹八分目」と「胃腸の休息」を、一緒に意識してみませんか。
お子さんの体質に合わせた、もっと詳しいケアを知りたいママへ
毎日の食事で子どもの体を整える具体的な方法は、大好評発売中の『こども薬膳』書籍に詳しくまとめています。
季節ごとの過ごし方や、症状別のレシピ、胃腸を労わるヒントなど、今日からすぐに実践できる知恵が満載です。お子さんのアレルギーや体調不良に悩むママの強い味方になる一冊ですので、ぜひお手にとってみてくださいね。
