夜に悪化する咳の理由と、薬膳でできるケア

「熱は下がったのに、咳だけがずっと残っている」
「夜になると咳き込んで眠れない……」
この冬、多くのママからこんな相談が届いています。
今年の風邪は特に“咳が長引きやすい”特徴があり、症状自体は落ち着いているのに咳だけが続くケースが目立っています。
大人より呼吸器系が未成熟で、体力も弱く、風邪のダメージからの回復に時間がかかります。ちょっとした乾燥や冷えの影響も受けやすく、その積み重ねが長引く咳につながるのです。
今回は、
- 子どもの咳が長引く理由
- 夜に咳が悪化する原因
- 咳のタイプ別にできる薬膳ケア
- 家でできる簡単な生活養生
- 受診の目安
を、こども薬膳の視点でわかりやすくまとめてお伝えします。
「つらそうに咳をする子どもに、何かしてあげたい!」そんなママの気持ちがラクになる、今日からできる、お家ケアを解説していきます。
なぜ子どもの咳は長引くの?

薬膳(中医学)の考えでは、子どもは次の特徴を持っていると考えます。
- 肺がデリケートでまだ未発達の状態
- 体力(気)の回復がゆっくり
- 乾燥や冷えの影響を受けやすい
特に風邪の後は、体力がまだ戻り切っていない回復途中の状態。
すると、もともと弱い肺が影響を受け、咳という余韻が残りやすいのです。
また、睡眠不足、胃腸の弱り、冷たい飲み物や甘いものの食べ過ぎなど、日常生活の小さな負担も咳の長期化に関わってきます。
咳のタイプを見極めよう

薬膳では、咳の様子を観察することによって体の状態を読み解きます。
① 乾燥した“コンコン咳”
→ 肺が乾いているサイン(肺陰不足)
声がかすれ気味だったり、皮膚の乾燥、乾燥便秘などが併発している場合も。
② 痰が絡む“ゼロゼロ咳”
→ 体に余分な湿や痰が溜まっている状態(湿痰)
特に横になった時にゼロゼロと音がなって苦しそうだったり、鼻水の量が多かったりする場合も。
③ 長引く・夜に悪化する咳
→ 病後の体力不足や回復が遅れている状態(気虚)
風邪のウイルスは抜けているのに、回復が追いつかずに咳だけが残っている状態。
タイプの見極めができると、選ぶべき食材も自然と決まりますよ。
まずは共通の「咳止め食材」

どのタイプの咳にも対応できる“ベースの咳ケア食材”はこちら。
- 枇杷
- 金柑
- 梨
- 蜂蜜
- 牡蠣
- イチジク
- 白きくらげ
- ゆり根
- 鮭
- かぶ
- かぼちゃ
特におすすめなのは枇杷の葉茶。クセがなく飲みやすいので、子どもでも続けやすい優秀アイテムです。
【タイプ別】咳の薬膳ケア
① 乾燥した「コンコン咳」
肺の潤い不足による咳なので、潤すことが解決策。
必要なのは「潤い」を補う食材
- 豆腐
- れんこん
- 白きくらげ
- 牡蠣
- 豚肉
- 卵
れんこんのきんぴら(おかか入り) は手軽で食べやすく、我が家でも定番です。れんこんは潤いを補いながら肺の状態をケアし、喉の違和感もやわらげてくれます。
② 痰が絡む「ゼロゼロ咳」
余分な湿や痰が原因なので、排出を促すことが重要。
痰の排出を促す食材
- 里芋
- こんにゃく
- えのき
- エリンギ
- なめこ
- 大根
特になめこと大根のお味噌汁は、胃腸が弱っている時でも食べやすく効果的。
揚げ物・乳製品・甘いものは痰を増やすので、この期間は控えめが安心です。
③ 長引く咳
病後の体力不足が原因のため、エネルギーアップの食材を取り入れてみて。
回復を助けるエネルギー食材
- 長芋
- なつめ
- 牡蠣
- 黒ごま
- くるみ
- クコの実
長引く咳のときは、回復が遅れているため、油っぽいもの・刺激の強いもの・甘いもの を急に食べるとぶり返しやすいので注意です。
夜に咳が悪化するのはなぜ?

夜は体が陰(休むモード)に傾き、肺の働きが弱くなるため咳が出やすくなります。
また、子どもの体の特徴として、横になると気道に痰が溜まりやすく、咳反射が起きることも原因になります。
子どもは気道も細く、痰が停滞しやすいため、夜間の咳が目立ちやすいのです。
「寝かしつけた瞬間に咳き込む…」という相談は非常によくあります。
家でできる生活養生
就寝時の湿度ケア
寝室の湿度は「50〜60%」が理想。
加湿器がなくても、濡れタオルを枕元にかけるだけで喉がラクになります。
枕の高さを上げる
横になると痰が動きやすくなるため、少し上体を起こすと呼吸がスムーズに。
我が家では45度ほどに上げています。
部屋の空気を整える
夜は空気が乾燥しがち。
エアコンの風が直接当たらないように調整するだけでも咳の頻度が下がります。
こんな時は病院へ(受診目安)
- 呼吸が浅い・胸が苦しそう
- ゼーゼーという喘鳴
- 顔色が悪い
- 食事や水分がとれない
- 2週間以上咳が続く
薬膳はあくまで“日常ケア”。危険なサインがある場合は、早めに受診することが大切です。
長引く咳にも、家庭でできることはある

薬膳は「今日すぐできる」おうちケア
咳が長引くと、ママも子どももつらいもの。
夜の咳は眠りを妨げ、翌日の体力や機嫌にもつながります。
咳をしている子どもがそばにいると、看病をするママの体力や気力も削られがち…
今回ご紹介した、咳のタイプを見分け、合う食材を選ぶ方法は、いつも一緒にいるママだからこそできるおうちケア。
咳がひどい時は病院でもらう薬を活用することも必要ですが、長引く咳症状には毎日の生活の中で整える知識も大事になってきます。
こども薬膳は、子どもの不調に“おうちでできること”を増やす知恵。
この記事にたどり着いたママにも、安心材料として役立てていただけたら嬉しいです。
